2014年10月15日
星空を実感しよう!双眼鏡のススメ〜3、双眼鏡のスペックについて
皆様ハロにちは。Blastです。
この連載では手軽なのにかなり楽しめる天体観測器具である"双眼鏡"について書いております。
仕事がちょっと忙しく、UPが途切れており申し訳ありません。
1回目の序論はこちら
前回の種類についてはこちら
です。
さてさて、双眼鏡の種類はほとんどが2種類に分類出来るとご案内しましたが、そのどちらも持っている性能をあらわす表記の仕方は同じになります。
沢山専門用語が出ますが気にするべきポイントはある程度限られます。
今回はそのスペックの見方についてご案内いたします。
まず、天体望遠鏡やカメラをはじめとする光学機器の基本性能は光の入り口である"口径"の大きさがその性能の良し悪しを一番左右します。
また、初めて双眼鏡を買われる際に気になるのが倍率ですが、同じ口径なら倍率は低い方が明るく、ハッキリ見えます。
そしてこの倍率と口径はほぼ全ての双眼鏡で型式に表記されてます。
例えばワタクシが愛用してます、Vixen New Foresta HR 8×42WP

こちらはその型式にある8×42という数字が示すように倍率"8倍"の口径"42mm"の双眼鏡です。
え?たった8倍なの?
と言われがちなのですが、実は倍率が高いと手の揺れが視界を揺らしてしまうので、非常に見難いのです。
手持ちでの運用を前提にした双眼鏡なら5〜10倍までの双眼鏡で、できる限り倍率の低い物が良いでしょう。
またこの口径を倍率で割った数値が射出ひとみ径と呼ばれる数値です。
これはどういうことかというと、ザックリ言うと対物レンズで受けた光を接眼部でどの程度の大きさの像にしているかを示してます。
上記の双眼鏡なら5.25mmになります。
そして人間の目が光を感じる黒目の真ん中、瞳孔は最大に開いても7mm程度、明るい屋外なら2mm程度ですが、星見を意識した双眼鏡なら5〜7mm程度の射出ひとみ径を持った双眼鏡がオススメです。
またこの射出ひとみ径を二乗した数値がその双眼鏡の明るさを示します。
ワタクシの双眼鏡なら27.5程度です。
これらの数値は型番を見ただけで分かる数値です。
ただカタログを見なければ分からない数値があります。
それが"視野角"または"実視界"です。
星空を含め、遠景を見る場合、見てる範囲を角度で表す事が多いです。視野角は肉眼で星空を見たときのどれ位の範囲を双眼鏡で拡大して見ることができるかを角度にして表しています。
角度での範囲定義は余り馴染みが無いですが、腕を真っ直ぐにし、親指を上にした握り拳を目の高さに掲げると、握り拳の高さが凡そ10°になります。
試しに左右の拳を使って上に辿って行くとどんな人でも大概天頂で9個目を迎えます。
(これ、星探しでも便利な物差しです)
因みに月の大きさは視野角にして32'(分)程度。
腕を伸ばした先に持った5円玉の穴にすっぽり収まります。
少し話がズレましたが、視野角が広いほど、目標の天体を双眼鏡に視界の中に入れる(導入)するのが楽になります。その為検討対象になっている双眼鏡の中で最も視野角が広い物を選ぶのが、手軽にストレス無く扱える双眼鏡を手に入れるミソです。
目安は視野角5〜8°以内。
視野角が広い(大きい)方が、取り扱い易い事が多いです。
因みに我が家の双眼鏡は7.4°です。
また、眼鏡を掛けていらっしゃる方はカタログに記載されている"アイレリーフ"を確認した方が良いです。
接眼レンズと瞳がどれ位離れている方が良く見えるか?を示す値なのですが、眼鏡をされている方であれば15〜20mm程度あれば良いかと思います。
これは眼鏡のレンズと瞳の間が凡そ10mm程度離れている事と双眼鏡を使う時に眼鏡を掛けたまま使う為に上記のスペックを持った物をオススメします。
では双眼鏡を探す上で気をつけなくてはいけないスペックは重要な順で
視野角(5〜8°)
重量(1kg以内)
倍率(5〜10倍)
口径(出来るだけ大きい)
とワタクシは考えます。
ただ、普段メガネを掛けている方は
アイレリーフを一番最初にチェックした方が良いかと思います。
これらのスペックは大抵メーカーのサイトで確認できます。
事前にサイト等で下調べしてある程度絞り込んでおきましょう。
次回は絞り込んだ双眼鏡を実際に手にして選ぶ時はどこを見るのか?についてご案内したいと思います。
お楽しみに!

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この連載では手軽なのにかなり楽しめる天体観測器具である"双眼鏡"について書いております。
仕事がちょっと忙しく、UPが途切れており申し訳ありません。
1回目の序論はこちら
前回の種類についてはこちら
です。
さてさて、双眼鏡の種類はほとんどが2種類に分類出来るとご案内しましたが、そのどちらも持っている性能をあらわす表記の仕方は同じになります。
沢山専門用語が出ますが気にするべきポイントはある程度限られます。
今回はそのスペックの見方についてご案内いたします。
まず、天体望遠鏡やカメラをはじめとする光学機器の基本性能は光の入り口である"口径"の大きさがその性能の良し悪しを一番左右します。
また、初めて双眼鏡を買われる際に気になるのが倍率ですが、同じ口径なら倍率は低い方が明るく、ハッキリ見えます。
そしてこの倍率と口径はほぼ全ての双眼鏡で型式に表記されてます。
例えばワタクシが愛用してます、Vixen New Foresta HR 8×42WP

こちらはその型式にある8×42という数字が示すように倍率"8倍"の口径"42mm"の双眼鏡です。
え?たった8倍なの?
と言われがちなのですが、実は倍率が高いと手の揺れが視界を揺らしてしまうので、非常に見難いのです。
手持ちでの運用を前提にした双眼鏡なら5〜10倍までの双眼鏡で、できる限り倍率の低い物が良いでしょう。
またこの口径を倍率で割った数値が射出ひとみ径と呼ばれる数値です。
これはどういうことかというと、ザックリ言うと対物レンズで受けた光を接眼部でどの程度の大きさの像にしているかを示してます。
上記の双眼鏡なら5.25mmになります。
そして人間の目が光を感じる黒目の真ん中、瞳孔は最大に開いても7mm程度、明るい屋外なら2mm程度ですが、星見を意識した双眼鏡なら5〜7mm程度の射出ひとみ径を持った双眼鏡がオススメです。
またこの射出ひとみ径を二乗した数値がその双眼鏡の明るさを示します。
ワタクシの双眼鏡なら27.5程度です。
これらの数値は型番を見ただけで分かる数値です。
ただカタログを見なければ分からない数値があります。
それが"視野角"または"実視界"です。
星空を含め、遠景を見る場合、見てる範囲を角度で表す事が多いです。視野角は肉眼で星空を見たときのどれ位の範囲を双眼鏡で拡大して見ることができるかを角度にして表しています。
角度での範囲定義は余り馴染みが無いですが、腕を真っ直ぐにし、親指を上にした握り拳を目の高さに掲げると、握り拳の高さが凡そ10°になります。
試しに左右の拳を使って上に辿って行くとどんな人でも大概天頂で9個目を迎えます。
(これ、星探しでも便利な物差しです)
因みに月の大きさは視野角にして32'(分)程度。
腕を伸ばした先に持った5円玉の穴にすっぽり収まります。
少し話がズレましたが、視野角が広いほど、目標の天体を双眼鏡に視界の中に入れる(導入)するのが楽になります。その為検討対象になっている双眼鏡の中で最も視野角が広い物を選ぶのが、手軽にストレス無く扱える双眼鏡を手に入れるミソです。
目安は視野角5〜8°以内。
視野角が広い(大きい)方が、取り扱い易い事が多いです。
因みに我が家の双眼鏡は7.4°です。
また、眼鏡を掛けていらっしゃる方はカタログに記載されている"アイレリーフ"を確認した方が良いです。
接眼レンズと瞳がどれ位離れている方が良く見えるか?を示す値なのですが、眼鏡をされている方であれば15〜20mm程度あれば良いかと思います。
これは眼鏡のレンズと瞳の間が凡そ10mm程度離れている事と双眼鏡を使う時に眼鏡を掛けたまま使う為に上記のスペックを持った物をオススメします。
では双眼鏡を探す上で気をつけなくてはいけないスペックは重要な順で
視野角(5〜8°)
重量(1kg以内)
倍率(5〜10倍)
口径(出来るだけ大きい)
とワタクシは考えます。
ただ、普段メガネを掛けている方は
アイレリーフを一番最初にチェックした方が良いかと思います。
これらのスペックは大抵メーカーのサイトで確認できます。
事前にサイト等で下調べしてある程度絞り込んでおきましょう。
次回は絞り込んだ双眼鏡を実際に手にして選ぶ時はどこを見るのか?についてご案内したいと思います。
お楽しみに!

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Posted by Blast at 07:19│Comments(6)
│星見キャンプのあれこれ
この記事へのコメント
こんばんは
私もその昔に買った双眼鏡が有ります。
しかし、その性能と言うより当時珍しかったオートフォーカスに惹かれて買ってしまいました。
わきげのひだり?だったのでしょうが、今も時々使っております。
初コメでは御座いますが、これからもちょくちょく寄らせて頂きますので宜しくお願いします。
私もその昔に買った双眼鏡が有ります。
しかし、その性能と言うより当時珍しかったオートフォーカスに惹かれて買ってしまいました。
わきげのひだり?だったのでしょうが、今も時々使っております。
初コメでは御座いますが、これからもちょくちょく寄らせて頂きますので宜しくお願いします。
Posted by cross3
at 2014年10月15日 18:54

おはようございます。
なるほど視野角なんてこと、初めて知りました。
この記事を開いたスマホを片手に、ビッグカメラでウィンドウショッピングをしたいと思います。
なるほど視野角なんてこと、初めて知りました。
この記事を開いたスマホを片手に、ビッグカメラでウィンドウショッピングをしたいと思います。
Posted by 川崎(仮)
at 2014年10月16日 08:07

こんばんは^^
なるほど~。スペックは確認しないとですね。
しかし、お手軽とはいえ、なかなかいいお値段です。
肉眼と、どれだけ違った世界が見えるのかが
気になります。
なるほど~。スペックは確認しないとですね。
しかし、お手軽とはいえ、なかなかいいお値段です。
肉眼と、どれだけ違った世界が見えるのかが
気になります。
Posted by 鹿男&鹿子
at 2014年10月16日 23:10

>cross3さん
コメントありがとうごいます!
また返信遅くなり申し訳ありません。
オートフォーカス!珍しいですねぇ。
わきげのひだりは二の腕かあばらですかね(笑
今後共よろしくお願いします。
コメントありがとうごいます!
また返信遅くなり申し訳ありません。
オートフォーカス!珍しいですねぇ。
わきげのひだりは二の腕かあばらですかね(笑
今後共よろしくお願いします。
Posted by Blast
at 2014年10月23日 08:34

>川崎(仮)さん
いつもコメントありがとうございます!
本当は一番良いのは実機で星を見てしまうのが手っ取り早いんですが…
11月の三連休、野辺山で手ぶらで観望会というのがありますよ。
もしアレでしたら近所なんでどこかで待ち合わせて観望と言うのもアリですね
いつもコメントありがとうございます!
本当は一番良いのは実機で星を見てしまうのが手っ取り早いんですが…
11月の三連休、野辺山で手ぶらで観望会というのがありますよ。
もしアレでしたら近所なんでどこかで待ち合わせて観望と言うのもアリですね
Posted by Blast
at 2014年10月23日 08:39

>鹿男さん
おはようございます!
双眼鏡での観望は惑星などにはむきませんが、感覚で言うと
"自分の目をパワーアップさせた"感覚になれるのが双眼鏡のメリットです。
光害の影響が激しい横浜で、肉眼で見つけられないアンドロメダ銀河が双眼鏡でなら観察できます。
また目で見ている何倍の星を双眼鏡を通して見ることができますよ!
おはようございます!
双眼鏡での観望は惑星などにはむきませんが、感覚で言うと
"自分の目をパワーアップさせた"感覚になれるのが双眼鏡のメリットです。
光害の影響が激しい横浜で、肉眼で見つけられないアンドロメダ銀河が双眼鏡でなら観察できます。
また目で見ている何倍の星を双眼鏡を通して見ることができますよ!
Posted by Blast
at 2014年10月23日 08:47

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